月うさぎの住処

満月碧が運営する幽遊白書・飛影×蔵馬ファンサークル「玉兎」による幽遊白書メインのブログです、看板息子のスーパードルフィー飛影・蔵馬・妖狐・秀一・忌み児飛影もおります同人要素や人形の苦手な方はご遠慮下さい。


好き好き大好き

  1. 2011/09/19(月) 09:16:47|
  2. 小説
  3. | コメント:0
飛蔵ミニ小説、携帯のネタフォルダから引っ張り出してきました~。
題名はなんとなく戸川純から(苦笑)今回は珍しくエロ無しです(笑)まだくっつく前の二人で~。
追記からよろしければどうぞ~。

「好き好き大好き」
「ひーえい。ね、好きだよ?貴方が大好き、愛してる。」

 どう聞いても、実のこもっていない、ふざけているとしか思えない声音で告げられる告白に、
飛影の眉がつり上がる。

「……ふざけるな…」
怒気を込めてそう呟けば、その相手はまた、大袈裟にに肩を竦めて見せる。

「おや、心外ですね、俺は本気なのに。信じて貰えないなんて、寂しいなあ。」
わざとらしいため息と、あからさまにしょげて見せる態度。

『…それがふざけてると言うんだ。』
心の中で毒づく。

 これ以上からかわれるのはご免だとばかりにそっぽを向く飛影の横顔をのぞき見て、こっそりため息をつく。

 …ねえ、飛影…。俺は本当に貴方が好きなんだよ…

 だけど…俺は男で、貴方も男で…。
そんなのは、貴方にとって、重荷にしかならないって分かっているから…。

 だけど、秘めておくには苦しくて、いつか本音があふれてしまいそうだから…。
だからこうして、貴方が信じないように。まるでウソみたいに、こっそり貴方に愛を伝える。

 貴方を煩わせたくないから、仲間でいられなくなるのは怖いから…
臆病な俺は、「ウソ」をつく。

 貴方は気づかなくていい、軽口に紛らせた本音の気持ちなんて…

「好き好き大好き、貴方を愛してる」
ウソのようなホントの言葉…

 そして今日も俺は「ウソ」をつく。



「好き好き大好き、貴方を愛してる!」

 綺麗な顔で、見え見えの嘘をつく狐。
その白々しい嘘にたぶらかされるとでも思っているのか、それとも単にからかって遊んでいるだけなのか。
まったく腹立たしい。

 軽薄な言葉の合間に、時おり浮かべる悲しげな瞳に騙されそうになる自分にも腹がたつ。
どうせ、その顔も俺をだまそうとしての演技なんだろう?

 だが…何故こんなに腹がたつのか…

 嘘ばかりつくアイツがか…、それとも、その言葉が「嘘」であることが許せないのか…。
今はまだ自分でも分からないが…。

 そしてアイツは、今日もいつも通りに嘘をつく。

「飛影、愛してますよ。」

「………ああ…俺もだ」

「………っえ…!?」
いつも通りの告白に、間髪いれずにそう返せば、虚を突かれたように目を見開いたままフリーズした。


「………と言ったらどうする?」
してやったり。いつもと逆の立場に、ニヤリとほくそ笑むと、やっと我に返った狐が苦笑しながら降参した。

「………え…?あ……、はは…珍しく一本とられちゃいましたね。参ったな…。」

 その一瞬前に、わずかに瞳に浮かんだ落胆の色はなんだったのだろう…。

 人を欺いてばかりいる、不愉快な奴の、笑顔の裏に隠された秘密…
もし、分かってしまったら、きっとコイツに今まで通り接する事が出来なくなるだろう…
 …そして、コイツも…。

だから、もうしばらくはいつも通り、嘘をつかせてやることにしよう…。この不可解な感情に整理がつくまで。

 この嘘つきな狐に………。

「好き好き大好き、愛してる。」
…嘘と真実が交錯する、呪文のような秘密の言葉…
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